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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2021年12月22日(水)

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知事記者会見

2021年12月22日(水)


知事発表項目(静岡県健康づくり応援サイト「ふじのくに むすびば」の開設、オリパラ選手村ビレッジプラザ提供木材のレガシー利用 県民アイデア募集の審査結果)
知事発表項目(被災事業者への支援状況、新型コロナウイルス感染症関連)
幹事社質問(熱海市土石流災害、今年の漢字、1年を振り返って)
一般質問(自民党との対立、リニア中央新幹線)
一般質問(熱海市土石流災害、リニア中央新幹線)
一般質問(知事の給料の減額、浜岡原子力発電所、年末年始の予定)
一般質問(リニア中央新幹線)

知事発表項目(静岡県健康づくり応援サイト「ふじのくに むすびば」の開設、オリパラ選手村ビレッジプラザ提供木材のレガシー利用 県民アイデア募集の審査結果)

(知事)

それでは定例記者会見、今年最後ということでございますが、発表項目は4件ございます。

まずは静岡県の健康づくり応援サイト「ふじのくにむすびば」の開設についてでございます。新型コロナウイルス感染が拡大致しまして、社会活動の自粛に伴う身体機能また、認知機能の低下が顕在化しております。このような背景をふまえまして、新たな生活様式に対応した県民の皆様の健康づくり、また社会参加を推進するために、この度、静岡県健康づくり応援サイト「ふじのくにむすびば」を12月24日に開設することになりました。詳細は今日は島村健康増進課長さんがいらしてますので、よろしくお願いします。

(健康増進課長)

健康増進課の島村です。「ふじのくにむすびば」の開設についてご説明します。このコンセプトは、県民の皆さまが健康で元気に暮らせるように、そんな思いをたくさんつめてぎゅぎゅっと結びました。健康になりたい皆様を応援します。この「ふじのくにむすびば」では地域に講座や趣味の活動、体操などをする通いの場や居場所がありまして、その約300カ所の活動の場を分かりやすく紹介しています。利用される方が活動の団体と直接繋がることができます。新しい団体の活動内容の掲載もサイト上で募集しています。ぜひ発信していただきたいと思います。また、各市町や団体の46種類のご当地体操を始め、ハイキングやヨガ、減塩レシピなど健康づくりに役立つ動画コンテンツを発信しています。子どもから大人、高齢の方、幅広い世代の皆様に御活用いただけるものとなっております。あわせて、スマホやパソコンの操作に不慣れな方も利用しやすいように、画面に出てくる質問に答えることで、興味のある内容を案内する機能を載せています。目的の情報に簡単にアクセスできるようサポートしていますので、安心して御利用ください。今後、多くの皆様に「ふじのくにむすびば」を利用していただけるよう、オンラインと対面を組み合わせた新しいつながりをつくっていくことに市町と一緒に取り組んでまいります。皆様の心と健康の維持、増進に努めて参ります。たくさんの方に愛されるむすびばになるように、随時更新もしていきますので、健康になりたいという皆様是非ご利用ください。よろしくお願いします。

(知事)

はい、ありがとうございました。島村さんからの、健康福祉部からのクリスマスプレゼントでございます。

続きまして2つ目の発表項目でございますが、オリパラ選手村ビレッジプラザに提供いたしました木材のレガシー利用、県民のアイデア募集をいたしまして、その審査結果が出ました。静岡県は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村ビレッジプラザを整備するために、オール静岡体制で県産の森林認証材FSC、SGECの認証を持っている材木を提供致しました。この木材が令和4年1月、来年の正月に返却されます。この返却される県産森林認証材を、大会の感動を未来に引き継ぐレガシー、遺産として利用していこうということになりまして、そのレガシー利用をどうすればいいかと言うことで、アイデアを10月6日から11月5日にかけて1ヶ月間、広く県民の皆様から募集をしたところでございます。その結果、高校・大学等の部が206作品、一般の部が149作品。あわせまして355作品という、多くの応募をいただけたところでございます。そして11月26日に審査委員会を開催いたしまして、それぞれの部門から3作品ずつ、合計6作品を優秀賞として選定致しました。入賞者の方々には、来年1月に表彰状を授与致します。入賞作品は、いずれも素晴らしいものでございます。今後、アイデアのすべてを什器なり、あるいはノベルティグッズ等々として制作して参ります。このレガシー利用を通じて、森林認証材等の木材の良さ、また使う意義、これをPRするとともに、オリンピック・パラリンピックが県内で開催された証を伝え残していきたいと考えております。それでは優秀賞となった6作品を今日はここに担当でございます細谷農林水産担当部長が同席しておりますので、細谷部長さんの方からご説明をお願いします。

(経済産業部農林水産担当部長)

農林水産担当部長の細谷です。どうぞよろしくお願いいたします。今、知事からご紹介がありましたように、東京オリンピック・パラリンピックの選手村ビレッジ、こちらの写真でありますように、こうした建物の木材、主に柱や床に本県から提供した材が、戻ってくるということでございます。主に桧や杉の角材です。だいたい41立方ぐらいが戻ってくる予定です。41立方というのは、平均的な4LDKの2階建ての木造家屋の1.5棟分ぐらいの木材の量になります。そうした木材が戻ってきますので、これらの活用のアイデアを募集したところでございます。最初に、高校・大学等の部でございます。こちらの作品は、県立浜松大平台高校3年生の鈴木大侃さんの、「これはペン立てです」という作品です。ペン立てとカード立てを兼ね備えた文具として、角材のボリューム感をうまくデザインされたということで評価を受けたものです。これにつきましては、ノベルティグッズとして、県民の皆さんにですね、作成配布して行きたいと考えています。こちらの作品は、県立富岳館高校一年生の桐山実海さんの「WORLD」という作品です。1枚でさまざまなアイテムを提案されておりますが、このうち左下にあるこれですね。こちらの「ロングチェア」を優秀作品として選定させていただきました。見ていただいて分かりますように、角材が宙に浮いているような大変不思議なデザインとなっておりまして、こちらにつきましては、作成して県や市町等の施設等で利用をしていきたいと考えています。次に県立静岡農業高校3年生の三浦千穂さんの作品です。「角材を使ったブックラック」です。さまざまな場所での使用が想定できることが評価されました。これは実はこう折りたためるような仕組みになっておりまして、非常に便利に使えるということでございまして、こちらの作品につきましても、県や市町の施設等で使っていきたいと思っています。続きまして一般の部になります。浜松市西区のペンネームCBAさんの「多様性のフラワーベース」と言う作品です。様々な形をした花瓶で、オリンピック・パラリンピックのエンブレムの組市松紋にインスピレーションを受けた作品ということで、デザインが評価されたものです。こちらにつきましても、県や市町の施設で利用をしたいと考えております。次の作品は、静岡市葵区のチーム[ふーじーず]のおふたりの「五弁の富士山ベンチ」という作品です。見てはもらうと分かりますように富士山をモチーフとしたデザインが高く評価されました。こちらにつきましては、県庁や県内のオリンピック・パラリンピックの関連施設等での利用を検討して行きたいと考えています。続きまして、静岡市清水区のチーム[azalea]のお二人の「静岡ラック」という作品です。静岡県特産の飲み物の瓶を収納するボトルラックとなっています。意外性のある提案が評価されました。こちらの作品につきましては、県産品の展示会等で利用して行きたいというふうに考えています。これらの作品につきましては、来年度、県の方で作品を制作して、ここにありますように、こういったですね焼き印をして配布をして行きたいと考えております。最後になりますが、この作品を応募していただいた355件の皆様、ならびにこのプロジェクトに参加していただいた林業現場の皆様に改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。




知事発表項目(被災事業者への支援状況、新型コロナウイルス感染症関連)

(知事)

細谷部長ありがとうございました。

それでは続きまして3つ目の発表項目になりますが、被災事業者への支援状況についてであります。今年は県内の事業者さんにとっては新型コロナウィルス感染症だけではなくて、災害の影響も大きく受けた一年となりました。5月には牧之原市で突風による被害が発生いたしました。7月には熱海市伊豆山地区での土石流による大惨事が発生致しました。県はそれらの被害を受けた農業者、商工業者に対し、助成制度を創設致しました。さらに、漁業者の方々に対しましては12月議会で、新たな助成制度を創設するための補正予算を措置致しました。こうした形で県内事業者の事業継続を支援していくこととしております。また、県内各地の関係団体も、今年発生した災害で大きな被害を受けながらも立ち直ろうと努力されている事業者の事業継続に向けた支援を、積極的に行っているところでございます。これについては、担当の責任者として辣腕を振ってくれてました三須経済産業部長が今日は同席しておりますので、三須部長の方から御説明お願いします。

(経済産業部長)

経済産業部長の三須でございます。今の知事の方からお話がございましたように、今年度発生いたしました災害によりまして、大きな被害を受けた事業者の方々を支援するため、県では農業者や商工業者などの事業継続を支援する補助制度を今年度いくつか創設をいたしました。まず5月の牧之原市の突風被害後に、いわゆる農業者への支援といたしまして、施設園芸産地の復旧強靭化支援事業という補助制度を創設をいたしました。被災をしました農業用ハウスの再建ですとか、あるいは修繕を伴う補強に対して助成を行う制度でございます。現在3件を採択をいたしまして、その合計事業費は約4300万円となっております。次に7月に発生をいたしました、熱海市伊豆山地区の土石流で被災をされた事業者の皆様に対しまして、被災中小企業復旧支援制度を創設をしました。事業活動の再建に取り組む経費に対しまして、助成をしているところであります。現在までに4件の申請がございました。同じく伊豆山地区のいわゆる漁業者支援といたしまして、昨日でございますが、12月の県議会の定例会で被災漁船復旧支援事業という補助制度をご承認をいただきました。この制度は、漁業者がいわゆる代船を取得する経費に対して補助を行うものでございます。これに加えまして、いわゆる被災をされた事業者の皆様に対する相談ですとか、あるいは各種支援策の活用につきましては、県内の経済団体が積極的に支援を行っていただいております。そしてその支援が成果に結びついた事例もございましたので、その1例をご報告をさせていただきます。この5月にですね、牧之原市内の突風被害で、複数の倉庫が全壊をいたしました。報道でも、大きく取り上げていただきましたが、醤油の醸造をおこないます株式会社ハチマルさんでございます。ハチマルさんではこの度、被災後の復旧のみならずですね、これを契機といたしまして、いわゆる厳選をされた材料にですね、あの時に見つかった奇跡の酵母、これを加えた木桶の天然醸造醤油、名前はですね、希望の光という名称だというふうに伺っておりますが、この希望の光の商品化を行うということで、地元のですね、牧之原市商工会のご支援をいただきながら、11月末にですね国の事業再構築補助金、大型補助金の採択に繋げることができたというような、いい成果も上がっているところであります。我々県といたしましては、今後ともですね、地元の市町ですとか、あるいは経済団体と連携致しまして、こうした県内事業者の事業継続を積極的に支援をして行きたいというふうに考えております。以上であります。

(知事)

ということでございました。奇跡の酵母が見つかったんですね。陰に隠れたものが、ものすごい形で建屋が崩壊しまして、それを片付けている中でなんと見つかってですね、これを希望の光として使っていきたいというところに、補助金が出たと、助成制度ができたということでございます。

それでは続きまして、最後の報告でございますけれども、社会経済活動を継続するための無料検査の開始についてであります。新型コロナの第5波が収束致しました。徐々に日常生活や社会経済活動が通常に戻りつつあります。一方、オミクロン株による第6波の到来が危惧されております。したがって、引き続き感染リスクを引き下げながらも、活動はすることが大事だということですが、その一環といたしまして、飲食店またイベント主催者などが利用者のワクチン接種歴や検査結果を確認する事で、利用人数や入場定員などが緩和される、いわゆるワクチン検査パッケージが始まりました。民間事業者における自主的な取組も行われております。そこで、ワクチンを接種された方は接種証明を御利用いただけるのでございますけれども、健康上の理由などでワクチンを接種できない方がいます。例えばわたくしですね。どういうところで、この検査証明が受けられるのか、今日はこれを担当しております山梨理事(正しくは、「山梨部長」)が同席しておりますので、分かりやすいように御説明お願いします。よろしく。

(健康福祉部感染症対策担当部長)

健康福祉部の感染症対策担当しております山梨でございます。私からですね、無料の検査の実施方法につきまして御説明をいたします。12月の24日、今週の金曜日ですけれども、検査が無料で受けられるようになります。受付の場所でございますが、県内のウエルシアという薬局様でございますけれども、そこで、調剤薬局を併設している店舗約170店舗ございますが、こちらで受付が出来ます。受付できる日時は店舗によって若干違っておりますので、店舗の名前とそれから受付のできる曜日時間につきましては、インターネットのホームページに一覧表を掲載をいたしますので、そちらを御確認いただければと思います。検査の内容ですけれども、当面の間ですね、簡易キットによる抗原定性検査のみとなります。鼻くうにキットを入れていただいて、その場で15分くらいで結果が出ると、そういう簡易なキットでございますが、そういう検査のみで、PCR検査につきましては、1月以降の受付という予定になっています。それ以外、ウエルシア様以外の受付につきましては、県内のほかのドラッグストア様からも御協力をいただける旨のお返事をいただいておりますので、私どもの方で登録ができましたら、ホームページでまた順次お知らせするようにいたします。今回のこの無料検査を御利用できる方ですけれども、先ほど知事からお話がございました健康上の理由によって、ワクチンを接種することができない方、それから12歳未満のお子さんで、かつですね、新型コロナウイルス感染症の感染が疑われない方となります。もし少しでも症状がある方につきましては、無料検査の対象とはなりませんので、あらかじめお電話をしていただいた上で、発熱等診療医療機関を受診していただくようにお願いいたします。発熱等受診医療機関につきましても、ホームページでお名前公表しておりますので、それをお調べいただき、ご確認の上ですね、受診を頂くようにお願いをいたします。私からは以上でございます。

どうぞよろしくお願いいたします。

(知事)

どうも分かりやすいご説明ありがとうございました。以上が用意いたしました発表項目でございます。




幹事社質問(熱海市土石流災害、今年の漢字、1年を振り返って)

(幹事社)

ただ今の知事の冒頭発言発表項目について質問のある社はお願いします。

それでは幹事社質問に移らせていただきます。幹事社からは2点あります。

1点目は、熱海の土石流災害についてです。

7月に起きた熱海土石流の発生から5カ月が経過し、来年1月3日には半年を迎えます。盛土の崩落をめぐって不適切な工法で造成された可能性が指摘されていますが、県の発生原因の検証や新たな条例制定に向けてのパブリックコメントの状況を教えてください。また半年を迎えるにあたって、知事の思いを聞かせていただけますか。お願いします。

(知事)

まずパブリックコメントに関わるご質問でございますけれども、パブコメは12月28日までの予定で実施しておりまして、昨日までに9名の方から10件のご意見をいただきました。具体的には、厳罰化を求める意見、条例制定と併せて県として国に対し、規制法令の制定を求めていただきたいといった意見。土地所有者の義務などを規定するべきであるといった意見などが寄せられております。いただいた御意見を踏まえまして、日本一厳しい実効性のある条例を、この次の2月の定例会におきまして認めていただければ、4月1日からこれを周知して、3カ月間の周知期間を置きまして、7月1日から施行できるようにしたいと。7月3日の一周忌には、亡くなられた26名の方、また1人行方不明の方ですけれども、多くの方々に大きな被害が出て今日に至っておりますので、その方たちに御報告を申し上げたいというふうに思っております。このパブリックコメントの御意見が10件にとどまっているということでございますが、やはり県が熱海市土石流災害を教訓に非常に厳しい規制内容の盛土条例を規定するということが、皆様方報道機関にも度々取り上げてくださいまして、県民の間に浸透し条例案に一定の御理解が示されているためだと、われわれは受け止めております。ただパブリックコメントの期間は、12月28日までまだ1週間残っておりますので、引き続きよろしければどうぞ遠慮なく県民の皆様には貴重な御意見をお寄せいただきたいというふうに思います。

二つ目の御質問、我々はどういう思いかということでございますけれども、静岡県は地震、津波、あるいは台風、集中豪雨等、こういう災害に対しましては防災先進県としての自負もございまして、常に怠りなくやってきたところでございました。しかしながら、不意打ちのように、盛土が、しかも違法でなされていたということが今や鮮明になっております。この盛土によって、集中豪雨の期間、7月3日午前10時過ぎに、ああいう土石流が起こって、多くの方が被災されて、今もその復興中ということでございまして。二度とこれを起こさないということで、私どもすぐに似たような盛土の地区がどれぐらいあるんだという網羅的な調査をいたしまして、そして、危ないところにおいては、それに応じた措置をするということもしておりますけれども、災害は思わぬところで起こるという教訓にもなりました。年末にあたりまして、改めて亡くなられた皆様方の御冥福をお祈り申し上げたいと思います。先ほど、これは今亡くなっている方たちもいらっしゃいますし、仕事を失った方、あるいは仕事ができない方もいらっしゃいます。そのために、経済産業部の方が中心になりまして、さまざまな助成制度を創設いたしまして、被災された方々に寄り添うと、その方々の立場で何とか前を向いて生きていただけるようにしていきたいというように思っているところでございます。

(幹事社)

ありがとうございました。ではもう一問お願いいたします。今日は年内最後の会見ということで、恒例の今年の漢字というのをお願いいたします。また踏まえて今年色々知事もいろいろと話題を振りまきましたけれども、振り返って改めてどんな一年だったかと。あとは、また、来年どんな一年にしたいかというのを教えてください。

(知事)

あらかじめここに色紙を用意してくださったんですね。一枚しかないので失敗ができないということでしょうか。マジックが用意されておりますので、マジックペンで。

これは厳しいというように組んだ見えますけれども、厳という字でございます。清水寺の森住職は、今年は金という字を書かれました。これは静岡県には当てはまります。なにしろ、オリンピックで5人の方が金メダル、4人の方がパラリンピックで金メダルを取られました。合計9人の方々が、例えばパラリンピックでは杉浦佳子さんが2つ金メダルを取るとか、そういう快挙もありまして。金というのは確かにそうなんですけれども、しかし1年延期というところで開かれたので、実に選手の方たちにとっては厳しいものであったというのは想像に余りあります。それから、銀メダル以下20名を超す方たちが入賞されたということでございました。同じように厳しい状況の中で、本当によく頑張られたというふうに思います。それから、今年は初めから、コロナワクチンがまだ配布されておりませんでしたので、出口戦略はワクチンしかないと思っておりましたが、そうした厳しい状況下で、この7月、8月、9月と感染者が増えまして、8月の下旬には700名近い方たちが1日に感染するということで、非常事態宣言(正しくは「緊急事態宣言」)も出されて非常に厳しかったと思います。そして、このコロナ禍の中で、7月3日に熱海の伊豆山の土石流が起こったと。この災害もまことに厳しいもので、襟を正さなくてはいけないと、もう一度改めて自然災害等々に対しまして、危機意識を持ってやらなくちゃいけないということになりました。それから6月には知事選挙、そして参議院の補選、衆議院選挙というのがございまして、私自身厳しい選挙を戦い、かつ応援演説をして、公人としてしてはならない分断を、敵味方に分かれるような、そうした現場に入っていったということで、その後、厳しい御指弾を受けまして、今年は厳しいというこの字を選んだということでございます。来年どのような一年にするかということでございますが、まずは今回、ものすごい巨額の補正予算、12月に議会の方でお通しいただいて感謝しております。これは3回目の接種、またそれから様々な事業者を支援するための資金が用意されておりまして、これを滞りなくお届けすると。そして3回目接種はもう我々2回目の接種まで終わっておりますので、希望者については11月で全国で5位、12月では全国4位の接種率でございます。そうした接種の経験を踏まえまして、最初は医療従事者の方、次は65歳以上、以下64歳以下というようにして、接種を3回目以降、滞りなくやっていくと。そして昨年のお正月とは違って、それなりに皆様方、感染対策をうってくださった様になりますので、感染対策に対して怠らず、しかし新しいウイズコロナ・アフターコロナ時代を見据えつつ、ウイズコロナと共に、日常を取り戻していくという。そして、バイ・シズオカが、バイ・ふじのくにに広がり、ついに今年の秋には、これがバイ・山の洲にまで広がりました。こうした広域経済圏をつくっていこうということでございますので、これは人々を助け、かつ自分たちも、それぞれ、今まであまり直接、直売で新鮮さを味わうことのなかったようなものが、山の幸、海の幸、郷の幸が沢山、お互いに交換できるようになり、また観光資源もたくさんございますので、こうしたものを活用しながら、生産と消費のモノの流れ、これを新しい形で好循環にしていきたいと。さらにまた、岸田総理がデジタル田園都市国家構想を出されておりますので、私はまさに静岡県こそ、こうしたデジタル田園都市の理想型になるという確信を持っております。すでに全国知事会で特区構想をお願いするというようにまで内閣府に届け出ていただくように発言したこともございまして。新しいデジタルを活用した形での田園都市というのを、静岡県が隣県とも協力しながらではございますけれども、モデル作りにしていきたいと。こうした希望を持っております。と同時に、やはり土石流も水による盛土の被害になったと。それからまた静岡新聞さんなどが中心になられて、サクラエビの件は、やはり富士川の濁りが関係しているということも言われており、また伊豆半島では森を壊してメガソーラーを作って、それが結果的に川を汚し、そしてまた漁場、海を汚すということもございまして、水ですね。何よりもリニアの問題。これは南アルプスという豊かな自然環境で、世界のユネスコのエコパークになっているところにトンネルを通すということでございますけれども、ここをやはり皆さんが心配されているのは、命を育む水についてであります。ですから、こうした水と環境というのが本当に大切だと。そして命が大切だと。こういうことが静岡県の新しい哲学になるような、そういう地域づくりにまい進していきたいというふうに思っております。私自身は知事としての心得5カ条というのを皆様の前で公言をいたしました。常時公人、得意淡然、失意泰然、危機決然、常在道場というもので、これは公人として常に自ら心得ておくべきだというふうに思っておりまして。それを実践していく、それによって不用意な発言が、これまでのような形で出てこないように、心してまいりたいというふうに思っております。

(幹事社)

ありがとうございました。ただ今の幹事社の質問について質問のある社はお願いします。

では、その他質問のある社はお願いいたします。




一般質問(自民党との対立、リニア中央新幹線)

(記者)

静岡朝日テレビと申します。よろしくお願いします。この1年を振り返ってなんですけれども、この1年はノーサイドにあらずということで選挙や議会などで知事と自民党の対立が激化した1年だったとも思います。この対立の本質は何だったのか、またそれが県政にもたらしたものは何だったのか、知事は今振り返ってどう考えているかをお聞かせください。

(知事)

はい。私はどこの党派にも属さないということを12年間貫いてきたわけですが、選挙は今まで4回とも自民党の方と敵対する形になりました。そして、今回の4回目の知事選の後の参議院補選並びに衆議院選挙で、自民党の候補の方と対立されている方を応援したわけですね。ですから、自民党の方々と敵対関係というのが選挙を通して、相当な形で影響を持ったということですね。しかし、それが本当に正しかったかどうかということでございますが、知事選は仕方がないにいたしましても、本来12年間、しかも一番最初の選挙で図らずも当選いたしまして、その時に図らずも述べた言葉がノーサイドという言葉でした。これを選挙が終わってから貫いてきたのに、この参院補選と衆院選で、その原則に悖ることをしたと。これは本当に失敗したというふうに思っておりまして、深く反省して、これからは原点に戻って、県民全ての方々のために働くのが私の公人としての知事としての職責でありますから。そこに戻るということで、今度自民党の新しい政権が経済成長の4つの柱のうちの一つとして、このデジタル田園都市というのを出されました。これは大平総理が実現しようとしてできなかったことです。また小渕総理もそれを考えておられて、途中で倒れられました。私はその頃からこうしたことに大変関心を持っておりましたので、日本の国をガーデンシティのネットワーク群にしていこうということでございますので、デジタル田園都市の理想郷を静岡県でつくっていきたいと。一番最初は東部とか伊豆半島あたりがいいのではないかと。それを全体、浜名湖あたりまで及ぼしていくことができ、またさらには、山梨県とも連動したいとも思っているんですけれども。そうした時には、必ず、国の政策でございますので、それと連動しなくちゃいけないし、一緒に仕事をすることは県民のためにもなると、また国のためにもなるというふうに思っておりますので、これからはそういう敵対関係は一切私自身の方からは取らないという、そういうふうにしてまいりたいと思っております。

(記者)

ありがとうございます。今のお話の中であったんですけれども、自民党の方と敵対関係というのは県政に影響を与えたということでしたけれども、具体的にどのような影響があったと分析されますか。

(知事)

そうですね、やはり辞職勧告決議というのは、それの端的な現れじゃないでしょうか。それが影響だと思っております。

(戦略監)

他にはどうでしょうか。

(記者)

朝日新聞と申します。リニアについてお聞きします。昨日、斉藤国交大臣がJR東海の金子社長に直接会って、地元への丁寧な説明をということを国交大臣の口から直接話がありましたけども、それへの受け止めと、改めて中間報告がありましたけれども、知事どういうことを求めていくかというのを改めてお願いしてもよろしいでしょうか。

(知事)

斉藤鉄夫国交大臣におかれましては、まだ就任早々でございますけれども、我々が数年間本当に心を砕いてまいりました、このリニアの問題に対しまして、有識者会議1年8カ月かけて、有識者会議の前提は全面公開、47項目すべての議論をしていただく。そして、国から東海(正しくは「JR東海」)へのご指導をというのが3つ目に入っています。あとは4つ目が委員の中立性、それから委員長の中立性というものでございまして。この合意事項の3つ目の、JR東海への国からの御指導というのを明確な形でなさったと、感謝に堪えないところであります。しかも、中間報告を受けて、ここはJR東海が、かつて国交大臣が太田国交大臣だったと思いましたけれども、地元の理解と協力をなくして工事をしてはならないということを国交大臣意見として言われました。これを徹底するように、JR東海の責任者に言われたということに対しまして、重ねて厚く御礼を申し上げたいというふうに思っております。ちなみに、11月に全国知事会というのが首相官邸でありました。そして、私は首都機能の移転をしてくださいと。東京で一番たくさんの方たちが感染していますし、死者も日本で最高です。ですから、この密を避けるためにも、また首都直下型の地震を避けるためにも、避けるというか危機を大きくしないためにも、すでに決められている首都機能の移転をする。それの答えをしていただいたのが斉藤鉄夫大臣でした。これは国会マターなのでということでございましたけれども、内閣の方でリーダーシップをとるのは難しいというふうにおっしゃっていました。一方で、御挨拶をして選挙中に無礼な発言を私いたしましたのでお詫びをしましたところ、正面から受け止めてくださいまして、そして大臣から言われたのは、熱海土石流に対して、盛り土の問題について、省を挙げて取り組みますとおっしゃいました。私の方は、南アルプスのリニア問題については、本当に県民が心配しているので、何卒よろしくお願い申し上げたいというふうに申し上げたわけです。そうした経緯もございますだけに、今回の斉藤大臣の社長に対して厳しい御指導いただいたということは、重ねて御礼を申し上げたいと思います。

二つ目の中間報告に関することですけれども、まず中間報告というのは、さらに最終報告があるということで、この取り方、わかっていらっしゃらない方がいると思いますけれども、47項目、これを大きく二つに分けますと水資源について29項目、それから生態系について19項目(正しくは「18項目」)あるわけです。そのうち29項目の水資源問題のうちのそのうちの一部、全量戻しについての報告は実質終わったということなんです。ですからこの中間報告というのはさらに深掘りされるかどうかは、さしあたっては有識者会議では、この件について次の問題に移られますので。ですからこの流量が減る、あるいは全量を戻すというお約束、これがどのようにされるのかということについて書かれておりますので、県民の皆様方はこれを正確に理解してくださるのがとても大事なことだと。それを分かるように真摯に継続して、県民の方々に地元の方に御説明をなさいという御指導を大臣がされたわけです。これはしっかり、わずか30ページ弱の報告書であります。同じようなことが重ねて書かれておりますから、そんなに理解するのは難しくありません。県の方としましても、専門部会の方でこれを受けまして、また専門家の先生方にJR東海さんを交えて全面公開の下で、その中身について詰めていきます。実は詰めるべき内容はたくさんあります。全量を戻すというのは掘削中のものも入っているというふうに有識者会議は言われました。ではどうして戻すのか。これまでは戻す方法について、トンネル掘削した後にプールに溜めて戻すということでございましたので。これと違うことを有識者会議は言われているわけです。どうするんですかということについて、技術的に今のところどういうふうにして戻すか書かれていません。地元と協議しなさいということを書かれたわけですね。それから、併せてやはり300メートル以上、地下の水位は下がるというふうに書かれています。盛り土の問題については、ほとんどまだ議論されておりませんが、ある程度のことも書かれています。そうしますと、これを理解した上で、次に行うことは県民の皆さん方は専門部会の成り行きをご覧になりつつ、中間報告を巡ってのことですから。これを理解していただいた上で、その次です。理解した上でこれを受け入れるのか、それともこれは受け入れ難いと。受け入れ難いということであれば、工事ができないわけですね。ですから、実はその判断はこちらに委ねられているので、しっかり理解した上で、これは受け入れてどうぞ工事をしてくださいという御判断になるのか、あるいは受け入れがたいのでこのまま工事されるというのは、これは極めて問題であるというふうにされるのか。そういうためにも、しっかりと理解することが必要であると。理解をしていただくために、国交省の御指示もありますので、JR東海さんは県民と、また県の代表と市町の代表とも、正面から向き合っていただいて、しっかりと説明されることが大切だと。JR東海さんには申し上げなくてはならないことがあります。説明をしたことが理解を得たこととはならないと。説明内容については分かるということと、果たしてその工事を進めていいかどうかということとはまったく別でありますから。以上のような感想を持っております。

(戦略監)

他にはどうでしょうか。




一般質問(熱海市土石流災害、リニア中央新幹線)

(記者)

テレビ静岡です。熱海の土石流に、ごめんなさい、戻ってしまうんですけれども。このあと4時から行政対応の検証委員会が開かれます。一方で我々冒頭頭撮りのみで内容非公開というふうに聞いております。先ほど知事からお話があったように、一義的にはやはりこの違法な盛り土を作った方、またそれを管理してきた方々に対する責任というのが大きいと思いますけれど、一方でやはり県民の方また全国の方というのは県や市の対応が適切だったのかという部分の検証においても非常に大きな関心が注がれています。先ほど図らずも知事の口からリニアで全面公開、全面公開というお話がありましたし、確かこの問題が出たときに県としては包み隠さずに情報を出すと、それは斉藤市長とも約束できているんだというような趣旨のご発言あったかと思いますけれども、そうした中で今日の委員会がなぜ非公開なのでしょうか。

(知事)

まだ最終報告になっていないからじゃないでしょうか。今この行政の対応のありていのヒアリングを含めてこの検証がなされているわけですね。これは一応めどとしては3月末になるというふうに思っておりますが、今日その担当している方はどれだけ来られますか。ちょっとこの現状について、それから、じゃあよろしくお願いします、とりあえず、はい。

(経営管理部総務課 清水課長)

経営管理部の総務課長の清水といいます。本日の会議につきましては議事内容に個人情報が含まれること、あるいは委員の方の率直な意見の交換でありますとか、意思決定の中立性が損なわれるというようなおそれがあるものですから、会議自体は非公開という形で進めさせていただきたいと思います。最終の報告書案については、まとまった段階で報告という形で、公開という形で考えております。以上でございます。

(知事)

そういうわけで、個人情報でどうしても秘匿しなくちゃいけないものがあるかもしれませんけれども、黒塗りばかりで何か書いてあるかわからないということはあってはならないと。ですから、あったことはあったがままに、正直に県民の皆様方に、また二度とこういうことを起こしてはならないが故に、全て公開するという、そういう原則で会議をしていただいているというふうにご理解ください。

(記者)

話は理解しました。個人情報が含まれるということも理解しましたけど、まあそこら辺は多分やりようもありますし、今これはあくまで意見ですけれども、率直な意見交換が報道が入るとできないということでしたけれども、それって多分リニアなんかでも国交省が言っていた理屈だと思いますし、やはりそれは我々からしてもダブルスタンダードに感じるので、今後また年度末までに意見をまとめるにあたって委員会が開かれるようでしたら、そこら辺もご加味頂いて、報道公開についてのご判断を頂けたらと思います。

(知事)

ありがとうございました。

(記者)

中日新聞です。リニアについて2点お伺いします。改めて中間報告が出たわけですけど、ここで改めて確認させてください。県外流出、トンネル湧水を含めた全量戻し、これについては県としては譲れない絶対条件ということでよろしいんでしょうか。

(知事)

全量戻しの方法が書かれていません。初めて有識者会議が、全量戻しには掘削中のものが入るということを、明確にお書き込み下さいました。全量戻しができるのかできないのか分からないというのが、中間報告を読んでの率直な感想です。戻せないならば、おそらく工事はできないだろうというふうに思う人が多いと思いますね。

(記者)

分かりました。県の専門部会の生物多様性の議論の中で、JR東海が代償行為を基本にした案というのが繰り返し出されております。その中で委員はJR側に代償行為ありきではなく、リスクの回避と提言をということを求めています。こちらも議論が平行状態になっているような印象を受けるんですけど、こちらは膠着状態に陥るという懸念は知事はありますか。

(知事)

まず、これはまだ本格的に議論されていないということですね。そして座長コメントにもございますし、今後の方針、今後の方向性についても最後のところに書かれていますけれども、生態系についで次に、生態系のほか、盛土や監視体制やなんかについても議論をしていくというふうに言われておりますから、さしあたって分かっているところは、代償行為をせざるを得ないようなことになったら問題だという。つまりそのトンネルの真上は国立公園の特別保護区にもかかっています。ユネスコエコパークです。そこが、トンネルを掘れば水がそこから流れていますから、上の水位が下がると、それを300メートル以上下がるとおっしゃっているので、それを下がった結果、生きていけない生物は出てくると、これに対して代償行為をすると、それをそもそも認めるかどうかというのもありますね。今生きた現実と同じものが再現できるのかどうか。ですからここは大きな議論になるかと思っておりまして、うちの専門部会でもおそらくこの点が論点になるでしょうし、また生態系に関わる有識者会議は今のようなどちらかというと、土木系といいますか、技術系の方とは違う知見を持った方が入らないと、正面切った議論はできないのではないかという、どのような形になさるのか、有識者会議の行方も見守っていきたいと思っております。




一般質問(知事の給料の減額、浜岡原子力発電所、年末年始の予定)

(記者)

ありがとうございました。すみません、ちょっとリニア以外で、11月の臨時議会で辞職勧告決議案が可決された後ですね、12月の給与と賞与返納というお話がありましたが、今議会には間に合いませんでした、条例提案が。今後どのようにするお考えでしょうか。

(知事)

11月24日に辞職勧告決議がなされ、可決されまして、時を置かずに記者会見がございまして、自らにペナルティーを科すということで、今年度(正しくは、「今年」。)の残りの報酬はすべて返上すると申し上げて、その時から担当部局といいますか、経営管理部部長さんをはじめ担当の職員が懸命に調整に入ってくださったわけです。それが今日に至りまして、条例の上程(正しくは、「提案」。)に結びつかなかったということにつきまして、まずは私の自ら課すペナルティーのために、杉山部長以下担当の職員が一生懸命調整に入ってくださったことに対しまして、本当に感謝しているということで、最後の最後まで調整に走ってくださったことに感謝しております。

(記者)

来年の給与を返納する条例だとかそういったものは。

(知事)

今回条例の上程(正しくは、「提案」。)に行かなかったという事実を、極めて重く受け止めております。それなりの調整の手続きというのが慣例上出来上がっています。出来上がっているように思います。そこでこれが出せなかったという事実だけが残りましたので、ここはその事実を事実として、まず重く受け止めているということですね、今はどうするかはまだ決めておりません。

(戦略監)

他にはどうでしょうか。

(記者)

日本経済新聞です。あの話題が少し転じるんですけれども、中部電力の浜岡原発に関してなんですけれども、今月17日に開かれた原子力規制委員会の審査会合で、津波が大地震が起こった時の津波の高さの想定が、当初の想定よりも2メーター強ですか、高いものが来るという想定を中部電力が出しております。すでに防波壁は整備をしてきているんですが、これはまたどうするかとか、いろいろまた課題が出てくるんですけれども、改めて、この段階で知事の再稼働に向けた課題とか、これからどういうことを議論していかなきゃいけないか、その課題というものをどう思っていらっしゃるか聞かせていただきたいと思います。

(知事)

平成23年の5月第2週目から中部電力は取締役会、幹部会が開かれまして、3号機、4号機、5号機、全号停止ということになって、まだあの時は4号機、5号機は動いていたわけですね、どっちにしても翌年には定期点検、要するに燃料棒の取り換えをしなくてはいけなかったわけです。夏の電力需要もあるし、冬の電力需要もあるから、電力を供給する会社ですから止めるべきではないと私は思っていました。しかし中部電力は全部お止めになって、そして安全対策を最優先にするということで、最初18メートルの防潮壁を造るということで、それを仕上げられました。その後、津波高についての新しいデータが出たので、それを22メートルまで上げられたわけですね、そしてまた今回さらに新しいデータというものに基づきまして22.5メートルというのを津波想定の高さということを自らお定めになって規制委員会に言われたと。この姿勢は、浜岡を安全な場所にするという、この点では一貫しているものではないかということだと思います。そしてこの間にプルサーマル計画も永久中止なさいました。それから6号機の新設計画も白紙に戻されました。従って中部電力は浜岡原発が安全であることが不可欠だという、そういう姿勢の下で社を挙げて安全対策に取り組まれているということについては、私は御立派だなと。しかも原子力安全に関わる、いわゆる識者による会議がありまして、中部電力の担当者も出てこられて、必要な資料は全部そこに出していただいて議論をしているということですから、他の電力会社のことはいざ知らず、信頼関係は識者の間でもあるのではないかと思います。規制委員会は規制委員会としての規制項目がございましょうから、それはそれとしてなさると思いますけれども、少なくとも静岡県と中部電力との関係というのは、一言で言うと信頼関係が非常に高いということで、私は中部電力の安全対策に対して、やるべきことをやってらっしゃるという評価を持っております。

(戦略監)

よろしいですか。

(幹事社)

じゃあ最後に1点だけ、知事に今年の年末年始のご予定はどんな感じでしょう。

(知事)

なにしろお隣の国でも、またヨーロッパでも、あるいはアメリカのニューヨークでも、ものすごい数でオミクロン株がデルタ株に取って代わり、広がっているわけですね。日本でも100人弱の方たちが疑われるということになりまして、したがってどうなるかわからないということでございますので、目下のところ落ち着いております。そしてまた、隣県の方も来てくださいと、お互いに交流しますと言っていますので、感染対策をきっちり取れば、山梨県でも長野県でも交流可能なわけですが、やはり責任者としてどういう風にするか、これからの推移を見守りながら決めるというふうにしております。まだ決めていないということです。

(幹事社)

ありがとうございます。




一般質問(リニア中央新幹線)

(記者)

中日新聞といいます。すみません、リニアの話にもう一度戻るんですが、この後中間報告を受けて、リニアの水に関する専門部会で議論が始まると思うんですが、そこでは何を議論とする予定でしょうか。中間報告ではトンネル工事による中下流域の影響が小さいということも示されたり、一方で具体的な方法が、全量戻しは具体的な方法が示されていないと思うのですが、全量戻しの方法を検討するのか、それともまた中下流域の影響を調べたりするのか、どの辺のことを検討する予定でしょうか。

(知事)

その極めて小さいというのはトンネルを掘削して出る水を全部戻した場合ということなんですね、ですからすべて結論には前提があります。

ですからその前提についての議論も出てくるのではないかと思います。そして二つ目の論点として言われました、戻し方については、目下のところは、掘削した後にプールに溜めてそれをポンプアップして戻すということでございまして、掘削中に出る水は戻せないということしか、我々はJR東海から聞いておりませんので、しかし全量戻しというのは掘削中のものも入る、それを戻して初めてこの影響は小さいということですから、ですから結論だけ見るとなんとなく影響がないようなことでございますけれども、実質は毎秒2トンの水が失われると当初言っておられました。毎秒2トンの水というのは60万人の方たちの水道水の(正しくは「生活用水に相当する」)量です。それから、突発湧水というのがありますし、湧水も秒3トンというふうに想定されているわけですね。突発湧水がどういうものになるかということについての想定も、これは議論に値するでしょう。ですから仮に戻すにしても、地下水から出たものを戻すと、表流水に戻しても温度が違ったりしますでしょ。生態系にも影響が出てくるんじゃないかとか。ですが関連した論点は、専門家の先生方は、特に有識者会議に、本県から森下先生出ておられますので、論点を整理しながら、JR東海さんに御出席賜って、真摯に継続的にデータを出していただいて、また前提やその前提を外した場合の影響と、これが議論されていくものと思っております。

(記者)

すみません、あと1問だけリニアに関連してなんですが、改めてなんですが、JRが大井川流域の理解を得るために必要なことっていうのは何かとお考えですか。

(記者)

これは国交大臣が昨日厳しく言われましたように、丁寧に地元に分かりやすく説明するということですね。ただ、繰り返しますけれども、丁寧にわかりやすく説明を聞いて、JR東海の説明がわかったということは、それはJR東海の方法をあるいは受け入れたと御説明を受け入れたということと違いますから、あなたのことがわかった、しかしこれは受け入れられませんということがありますでしょう。ですから説明は説明で、説明を理解するということと、理解をしたから工事ができるということとは違うということで、説明を理解した上で地域の皆様方が、さて、こうした説明内容で工事を進めていいというふうに言われるのか、それともこれはダメだと言われるのかという、それがこれから試されていくことになると。だから地元にこの判断が委ねられているのだということは、改めて中間報告、全量戻し、流量の問題、さしあたってこれは1つの完結をした状態になっているわけです。有識者会議においてはですね。ですからこれをまず理解することが大切だと。よろしいですか。

(幹事社)

ありがとうございました。

(知事)

ありがとうございました。




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